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産後の腰痛には骨盤矯正
投稿日:2017.07.11
【妊娠中から始まる腰痛】
妊娠を確認できてから初期までは、お腹の重みから来る体の変化はほとんどありませんが、急激なホルモンバランスの変化により食べ物の好みが変わったり臭いに敏感になったりするなどの今までに経験したことのない変化が訪れます。
赤ちゃんを授かったという幸せな現実以上に、その体質の急激な変化は妊婦さんには慣れない所であり、安定期に入るまでは日々不安や不快感と戦いながら過ごしている方もたくさんいらっしゃいます。
また、今と昔では妊娠そのものに対する考え方も違っているので、昔は良かれと思われていたことが今は違うことが立証されていることも多いです。
その中でも、妊娠5ヵ月に入って最初の戌の日に安産を願ってお参りする腹帯の風習についての考え方は実に様々な考え方に変化しています。
犬はお産が軽く安産のイメージがあるので、それにあやかって戌の日にと言われているのは今も昔も変わりません。
しかし、腹帯をしなくても良いですよという産科医が増えているのが昔と大きく違うところです。
腹帯はお腹の重みを支えて腰の負担を軽くするコルセットのようなイメージで使われることがほとんどなのですが、きつく巻き過ぎると血行不良になり妊婦さんの腰痛の一因になります。
また血行不良から体のポンプが過剰に反応し高血圧になることもあります。
臍の緒の中でも血液に乗って栄養分が赤ちゃんに運ばれているので、腹帯を締め過ぎることで小さめの赤ちゃんになる可能性もあることがわかってきました。
時代の変化に合わせて妊娠に関する知識もまた変化しているのです。
腹帯は諸説あるので、巻いていた方が調子の良い方は使われることをおススメしますし、巻いていることで頭痛や腰痛に悩まされる方は腹巻程度に使われる方が良いと言えるでしょう。
【妊娠中期~後期の腰痛】
お腹の赤ちゃんの成長とともに子宮も大きくなり、お腹がせり出してくると、その重みを支えるために腰が反り気味になります。
反り腰になることで、腰の骨や筋肉が本来の役割を超えた体重を支えなければならなくなるため、慢性的に腰に疲れが溜まり、常に腰痛を感じ始めます。
これが妊娠中期~後期の主な腰痛の原因であり、この体勢が続くことで骨盤には本来は真上からかかるはずの重力が斜め後ろ向きにかかるので、骨盤が歪んで開きやすくなります。
歪んで開きやすくなった骨盤では子宮を支えるのも困難になって、恥骨痛や股関節痛が出るようになります。
妊娠後期でもなるべく反り腰にならないように重心に気をつけることで、腰痛だけでなく骨盤を保護することにもつながります。
さらに反り腰になると上半身が上を向くため、視線を正面に合わせようとして首から上が前のめりになります。
これが猫背の状態です。
反り腰で猫背を併発すると、腰椎にも頸椎にも負担がかかり、頸椎には自律神経を司る大切な神経が通っているのでめまいや不定愁訴などの症状が出ることもあります。
このように妊娠中の姿勢からも様々な痛みや疾患に発展することもありますので、まずは長時間無理な体勢をしないように過ごすことを心がけましょう。
【産後の腰痛】
子宮の重みをかばうために、妊娠後期の腰痛は妊婦さんたちのお悩みの中でも上位に入るものです。
しかし産後もその腰痛が続く場合は、子宮の重みではない所に原因があると考えられます。
実際は妊娠後期の姿勢のまま育児に突入することが多く、産後は骨盤が安定しない状態で長時間の授乳が続くので、こまめに骨盤のケアをしている余裕はあまり無いでしょう。
授乳中も前かがみになり過ぎないように、クッションを上手に使って胸を開いた状態で赤ちゃんと触れ合うようにできるのが理想的な姿勢ですね。
産後も腰痛がおさまらない場合、その原因の多くは骨盤の歪みや開きにある場合がほとんどです。
骨盤を正しい位置に整えて、本来の体を支える働きができるように治療していくことで、腰痛以外にも血行不良や冷え性、痩せにくい体質などを改善することに繋がります。
骨盤や筋肉、靭帯が元に戻らずに緩んだままにしておくと、体型も緩みやすくなるのです。
これらの位置を正しい場所に整えることで、本来の強さを取り戻し、腰を支える筋肉にも無理な負荷のない美しい姿勢を保つことができるようになります。
産院の健診では腰痛の湿布薬などで痛みの根本的な原因を解消することは難しいかもしれません。
出産後の健診で経過が問題ないと診断され、周囲の協力を得てママの外出が可能になったら、まずは骨盤の状態からメンテナンスしてみるのはいかがでしょうか。
長らく付き合ってきた腰痛を解消しておくことで、痛みのストレスから解放されるのは心が晴れやかになりますし、多忙な毎日のストレスを軽減することにも繋がります。
わかば接骨院では、産後のお悩みに応じた骨盤矯正の施術を行っております。