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尿もれが産後に多く起きる原因
投稿日:2017.08.04
【いろいろなタイプの尿もれ】
「尿もれ」は、尿もれする人によって、もれる理由が違うタイプに分けることができます。
子どもやお年寄りの尿もれは、尿をずっと我慢していて我慢の限界がわからずに、トイレに行きたいと思った時には、かなり膀胱が満タン状態で、トイレに行くのが間に合わずにもれてしまうというタイプの尿もれです。
それから子どものおねしょ(夜尿症)は、睡眠時、深い睡眠状態の子どもが目を覚ましてトイレに行くことがうまくできずに、朝気が付いたらもらしてしまっているというものですよね。
一般的にどの年齢層でも誰でも起きる可能性のある「尿もれ」は、咳やくしゃみ等で腹圧がかかった時に膀胱が収縮してもれてしまうというもので、風邪をひいて酷い咳やくしゃみをする場合や、喘息や気管支炎で咳き込んだ時に、人は尿もれの経験があるといいます。
「尿もれ」は実にさまざまな年齢層のいろいろな人がなるものなんですね。
【尿もれの時の体のメカニズム】
まず、どうして人は尿もれしてしまうことがあるのか。
「尿もれする時の体のメカニズム」を知って対処すると、かなり防げるのではないでしょうか。
つまり、尿もれは、尿道口の開閉がうまくできるかどうかにかかっています。
尿を我慢したい時に、尿道口がしっかりと閉じていればもれることはありません。
しかし骨盤底筋が緩んでいたりすると、尿道口を開閉する括約筋がうまく尿を堰き止めることができずにもれてしまうというしくみです。
【産後の尿もれの原因は何か】
尿もれするのは、子どもとお年寄りだけではありません。
実は、出産を経験した女性の約半数が軽い尿もれを経験しています。
子どもやお年寄りのように、尿を全てもらしてしまうわけではないのですが、しゃがんで座った時や完全にトイレの便座に座るまえに少しだけもれてしまうということが起きたりします。
では、産後の女性の「尿もれ」にはどんな特徴があるのでしょうか。
産後の女性は出産によって体にさまざまな負荷がかかって大きなストレスやダメージを受けています。
そのダメージのひとつが、骨盤底筋の筋肉疲労による緩みです。
妊娠中大きくなった子宮が膀胱を圧迫していたり、その影響で骨盤底筋に常態的に負担をかけてしまっているので筋肉疲労を起こし、尿道口の開閉を司る括約筋がうまく働かずに、「産後の尿もれ」をしやすくなるのです。
つまり、骨盤底筋の出産による筋肉疲労から来る緩みが、産後の女性の尿もれの原因と思われます。
出産時に赤ちゃんを産むためにいきむ力が骨盤底筋に筋肉疲労を起こし、その影響で尿道口の開閉を司る括約筋がうまく働かなくなってしまうという状態が起きます。
それで、尿もれを起こしてしまうのです。
ですから、この尿道口の開閉をする括約筋がしっかり働いてくれるようになれば、尿もれしなくてすむのです。
出産後しっかり休養したら、この括約筋を働かせるために、骨盤底筋を鍛えると尿もれ予防に有効です。
【尿もれをしそうな状態かどうかを調べる】
トイレで排尿する時に、意識しておしっこを止めてみてください。止めることができれば、尿道口の括約筋が正常に働いていますので、尿もれの心配はないと言えます。
逆におしっこを止めようとしても止まらず、尿が全部出きってしまうようだと括約筋が緩んで機能していないということです。
出産後は、「リラキシン」の分泌もおさまって靭帯も弾力を取り戻し、関節も固まって来るので、骨盤底筋や括約筋の働きが正常かどうかを見極めることができるようになってきます。
【尿もれの対処方法】
産後の尿もれ対策に「生理用ナプキン」を使用している方が多く見られますが、あまりお勧めはできません。
と、いうのも生理用はあくまでも月経用なので、吸い取る量が全く異なります。
するとナプキンから漏れてしまったり、さらにはべた付きや臭いが気になってしまう可能性があるからです。
出来れば、尿もれを頻繁に起こすのであれば専用のパッドを使用してください。
「尿もれパッド」と聞くともう少し高齢な方が使用するイメージがありますが、出産後に使用できるように、生理用ナプキンと似たデザインのものが多く出ていますので、そちらの使用を検討してみましょう。
しかし、尿もれパッドを使うだけでは症状が改善されることは基本的にはありません。
特にあまりにも尿もれの量が多かったり、日常生活に支障をきたすようであれば、専門機関で診てもらうことをおすすめします。
産後の尿もれは、骨盤矯正によって改善される可能性がありますので、お近くの専門機関や骨盤矯正ベルトなどを活用して、改善を目指していきましょう。
産後の女性であれば誰でも経験をしている事なので、恥ずかしがらずに一度相談してみることをおすすめします。
わかば接骨院でも「産後の女性のための尿もれ」に関する相談・施術に対応しております。