">
産後の腰痛が楽になる方法
投稿日:2017.09.13
【妊娠初期~中期】
妊娠を確認できてから中期までは、お腹の重みで赤ちゃんを実感するよりも、急激なホルモンバランスの変化により妊娠を実感することが多いです。
食べ物の好みが変わったり臭いに敏感になったりするなど、今までに経験したことのない不思議な変化が訪れます。
赤ちゃんを授かったという幸せな現実もありながら、体質の急激な変化には慣れない妊婦さんも多く、安定期に入るまでは日々不安や不快感と戦いながら過ごすことがほとんどです。
また、昔とは妊娠中に行った方が良い風習も違ってきているので、昔は良かれと思われていたことが今では良くないとい言われていることもあります。
その中でも特に、腹帯の風習についての考え方は様々な考え方に変化しています。
犬はお産が軽く安産のイメージがあるので、それにあやかって5ヵ月を過ぎた戌の日に安産祈願をするのは今も昔も変わりません。
しかし腹帯をしなくても良いという産科医が増えていることはご存知でしょうか。
腹帯はお腹の重みを支えて腰の負担を軽くするコルセットのような役割で使われてきたのですが、きつく巻き過ぎると血行不良になり妊婦さんの腰痛や胎児の成長を妨げる一因になることがわかってきました。
また血行不良から、無理にでも血行を促進しようと心臓が過活動になり、高血圧を引き起こすこともあります。
時代の変化とともに、妊娠に関する常識もまた変化しているのです。
なお腹帯については諸説ありますので、巻いていると腰痛が楽になると感じる方は使われることを推奨しますし、頭痛や腹痛などを感じる方は腹巻をするだけでも問題ないのです。
【妊娠中期~後期】
お腹の赤ちゃんの成長とともに子宮が大きくなり、お腹が大きくなってくると、その重みを支えるために腰が反り気味になります。
反り腰になることで、本来であれば腹筋と背筋で支える上半身の体重を、腰に偏って支えなければならなくなるため、慢性的に腰に疲れが溜まり腰痛に悩まされるようになります。
これが妊娠中期~後期の主な腰痛の原因です。
この体勢が続くことで骨盤にも本来は真上からかかるはずの重力が斜め後ろ向きにかかるので、骨盤が捻じれて開きやすくなります。
捻じれて開きやすくなった骨盤をその周りの筋肉や靭帯が支えなければならないので、恥骨痛や股関節痛が出るようになるのもこのためです。
お腹が大きくなってもなるべく反り腰にならないように姿勢にも気をつけることで、腰痛だけでなく骨盤の保護にもつながります。
ちなみに、反り腰になると上半身が上を向き、視線を正面に合わせようとして首から上が前のめりになるのが猫背の状態です。
反り腰と猫背は、腰椎と頸椎に同時に負担がかかり、自律神経が乱れてめまいや不定愁訴などの症状が出ることもあります。
このように妊娠中の姿勢ひとつでも、様々な痛みや疾患に発展する可能性がありますので、まずは長時間無理な体勢をしないように、またなるべく姿勢良く過ごすことを心がけましょう。
【産後の腰痛を和らげるために】
6キロ~8キロほどにもなるお腹の重みを支えるために、妊娠後期の腰痛は妊婦さんたちのお悩みの中でも切実なものです。
出産後には腰痛が解消される場合がほとんどですが、産後も腰痛が続く場合は、子宮の重み以外の所に原因があると考えられます。
産後も妊娠後期の反り腰の姿勢のまま育児に突入することが多く、骨盤が安定しない状態で頻繁な授乳が続くので、座り方や姿勢に気を使っている余裕はあまり無いでしょう。
授乳中も猫背になり過ぎないように、クッションを上手に使って首を伸ばした状態で赤ちゃんと触れ合うようにできると、授乳時間の肩こりも軽減されますよ。
産後の腰痛が悪化する場合は骨盤を正しい位置に整えて、本来の体を支える働きができるように治療していくことで、腰痛以外にも血行不良や冷え性、下半身太りなどを改善することに繋がります。
骨盤や筋肉、靭帯の位置を正しい場所に整えれば、骨盤本来の強さを取り戻し、腰を支える筋肉にも無理な負荷のない美しい姿勢を保つことができるようになります。
産院の健診では、腰痛のために湿布薬などを処方されることはあるかもしれませんが、痛みの根本的な原因を解消することは難しいです。
出産後の健診で経過が問題ないと診断され、周囲の協力を得てママの外出が可能な時は、骨盤の状態をメンテナンスする時間に充ててみるのはいかがでしょうか。
長らく付き合ってきた腰痛を解消しておくことで、痛みのストレスから解放されるのは心が晴れやかになりますし、多忙な毎日のストレスを軽減することにも繋がります。
妊娠中は骨盤の開きや歪みとともに、O脚にもなりやすいので、産後の骨盤ケアと同時にO脚を整えておけば骨盤の安定が長く続きますよ。
わかば接骨院では、産後のお悩みに応じた骨盤矯正の施術を行っております。