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産後の尿もれは骨盤矯正で改善できる?
投稿日:2017.04.30
【産後のトラブル 尿もれ】
出産という大仕事を終え、愛おしい赤ちゃんを抱っこして立ち上がろうとした時、くしゃみや咳をした時、尿もれで焦ったという経験をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
トイレを我慢しているわけでもないのに、ふとした瞬間に尿もれを経験したことのある方は注意が必要ですね。
実際に妊娠後期に子宮が圧迫されて尿もれ気味になる方はたくさんいらっしゃいますが、産後も尿もれを仕方なのないものと放置しておくと、高年齢になった時に尿もれが酷くなることがあります。
産後子宮がすぐに元の大きさに戻ることはなく、1~2ヵ月かけて徐々に収縮していきます。
その間に尿もれが治まるようであれば問題ないと言えますが、1~2か月経過しても尿もれが続いている場合には、子宮の圧迫以外の原因が考えられます。
【尿もれの原因】
① 子宮や内臓からの圧迫
妊娠後期からの尿もれの主な原因である子宮や内臓の下垂による膀胱の圧迫です。
尿道をふさぐ力よりも子宮方向から圧迫する力の方が上回って尿もれが起こります。
子宮の大きさは個人差があり、妊婦さんが必ず尿もれになるという意味ではありません。
しかし、妊娠中の尿もれは上手に付き合うという方法で乗り切ることになりますので、尿もれ用のおりものシートなどを活用して妊娠期間もストレスなく過ごしてくださいね。
② 骨盤底筋の緩み
骨盤底筋は、その名前の通り骨盤の底を通っている筋肉です。
この筋肉は尿道をコントロールしている括約筋という筋肉と繋がっています。
陣痛の際にいきむという過程はとても大切な過程ですが、その際に骨盤底筋は一時的に緩められ出産しやすいように変化します。
出産後にこの骨盤底筋が元の弾力に戻れば尿もれの問題にはならないのですが、多くの場合骨盤底筋が緩んだまま括約筋のコントロールがうまくできず尿もれの原因になります。
③ 妊娠~産後のホルモンバランス
妊娠中に分泌される「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という女性ホルモンには、利尿作用をすすめるという作用があります。
この女性ホルモンは妊娠を維持するためには必要不可欠なホルモンです。
黄体ホルモンはそもそも排卵日から2週間ほど分泌されていますので、生理の周期でも尿の習慣か変化する実感のある方がそのまま妊娠中にも尿もれに悩まされるというケースもあります。
プロゲステロンは他にも、出産がスムーズに進むように括約筋を柔らかくする作用があり、排便時にいきむ時に尿もれが続いて、産後もその状態が恒常化してしまいがちです。
妊娠中は便秘になりやすいこともあり、排便が困難になることも一因していると考えられています。
【尿もれと骨盤矯正】
産後の尿もれを改善するには、広がった骨盤を正しい位置に締め治し、そこについて行く筋肉の緩みを鍛えるという2本柱で取り組む必要があります。
自分でもできる骨盤底筋を鍛える方法はありますが、緩んだ骨盤のまま鍛えても妊娠前の骨盤の状態にはなかなか戻りません。
逆に骨盤矯正をしても骨盤底筋が緩んでいると、また骨盤が開いてきてしまう可能性もあるのです。
骨盤を正しい位置に治した後に続けていただきたいのは、2つのトレーニングです。
1つは、排尿の時に尿を止める括約筋を鍛えるトレーニングです。
コツが掴めたら、排尿の時でなくても日常生活の中で続けることにより尿もれの改善だけでなくヒップアップになるという嬉しい効果もあります。
赤ちゃんを抱っこしている時、台所に立っている時、入浴中などこまめに取り組むことでその筋力は持続力を増します。
2つ目は仰向けに転がりお尻を天井の方向へ持ち上げる、骨盤底筋を鍛えるトレーニングです。
お尻を引き締めるように意識することで、下半身痩せも期待できます。
また内臓の下垂が進行しないようにする効果もあるので、毎日続けることで骨盤底筋のトレーニングに加えて便秘の予防にも繋がります。
産後の尿もれは長期化していても、専門機関を受診していない方が意外と多いものです。
しかし産後の尿もれをそのままにしておくと、膣から子宮や直腸・膀胱などが出てくる骨盤臓器脱の原因にもなる可能性がありますので、早めにケアを始めるようにしましょう。
産後の尿もれが原因で他の病気になってしまうと、治療にはさらに時間もお金もかかります。
受診の目安は産後2ヵ月以上たって、産院では子宮がもとの大きさに戻っていると診断されているにも関わらず尿もれが続いているかどうかです。
日常生活に尿もれ用のシートが手放せない方、尿もれのせいで産褥期を過ぎても好きなファッションを楽しめない方、出産を経験したから尿もれになっても仕方ないと諦めず、まずはお気軽にご相談くださいね。
わかば接骨院では、産後のお悩みに応じた骨盤矯正の施術を行っております。