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産後に起きる骨盤の変化
投稿日:2017.05.18
【出産時の骨盤ってどんな役割をするの?】
産後ママで「出産で骨盤が開くって聞いたけど、出産後骨盤はどうなるの?」「そもそも骨盤が開くとか閉じるとかがわからない。」思う人も多いはず。
まずは出産の時に、赤ちゃんの通り道になるのが骨盤の内側の空洞の部分です。
その部分が出産時に空間が大きくなるように変化する状態を、「骨盤が開く」と表現することが多いようです。「骨盤が開く」と同様に、空間を広げるために恥骨結合部が内側から押されて前へ出て空間をつくります。
出産のシーンでは、赤ちゃんの頭が通りやすいようにお母さんの骨盤が開いてスタンバイします。
お母さんの体は出産に備えて「リラキシン」というホルモンが分泌され、関節と骨盤底筋を緩めて、骨盤が開きやすい状態になります。
この関節とは、仙腸関節や股関節のことをいいます。
そして更に、「リラキシン」は、骨盤底筋とともに他の恥骨結合部などの靭帯も緩めて関節が開きやすいようにします。
このような動きがあってお母さん側は、赤ちゃんが生まれやすいように産道周辺の空間を広くするのです。
また赤ちゃんの方もまだ頭蓋骨がくっついていない状態で、頭の形を変えながら骨盤内を上手にくぐり抜けて来ます。
しかし、赤ちゃんが骨盤内を通る時に、一緒にお母さんの恥骨結合部が伸びたり捻じれたりすることもあるようです。
それが、産後の恥骨痛を引き起こしたり腰痛の原因になったりしているのですが、それもこれも全ては赤ちゃんが安全に通りやすい空間をつくろうという自然の動きなのです。
出産は、まさにお母さんと赤ちゃんの協力なしにはなしえない共同作業なのですね。
【産後の骨盤や恥骨ってどうなっているの?】
産後ママの骨盤は、何もしていない場合は、まだ開いています。
産後の骨盤はリラキシンの分泌で緩んだ骨盤底筋の復活とともに徐々に締って行くと考えられますが、恥骨結合部が伸びたり捻じれたりしている場合は、骨盤にも歪みが生じていることが考えられます。
歪みがあるとどうしても開いた状態から正しい状態に戻りにくくなります。
骨盤が、内臓を守るように囲んでいるのに対し、恥骨は、骨盤の前部分にあり、子宮や膀胱などを守るように存在しています。
そして、恥骨には骨盤を安定させる働きがあり、恥骨結合部は、骨盤の開閉を司っているとも考えられます。
産後は、骨盤も骨盤底筋の緩みで開いた状態にあり、恥骨結合部もまた周辺部分の靭帯の緩みで伸びたり捻じれたりしています。
骨盤底筋や靭帯の伸びが治って正常に機能し、骨盤が安定してくると、次第に整って締ってきます。
出産で一度開いた骨盤が歪みを残すことなく正しい位置に戻ることがその後の骨盤にとっても体全体のバランスにとっても大事なことです。
産後ママは、体調が完全には戻っていないのに赤ちゃんのお世話に家事にと大変な思いをしているのではないでしょうか。
無理をしないで、時には赤ちゃんを実家に預けるなどして、適度に休息をとりながら、少しご自身の身体のケアをする時間を作ってみてください。
最近は、核家族化が進み、産後ママも実家を頼れないことが多くなっているので、そうした背景とニーズから、産後ママの家事などをお手伝いする産後ヘルパーさんなどもいますから、時には利用してリフレッシュすると良いかもしれません。
時間に余裕が生まれれば少し自分のケアもしてみようかなという気持ちにもなるでしょう。
これから過ごす赤ちゃんとの楽しい時間のためにも、産後の6ヶ月の間をめやすとして、骨盤が正しい位置に戻れるようにケアしておきたいところですよね。
また、骨盤のケアがその後の腰痛を防いだり、産後太りを防いだりしますから、まだ骨盤の位置が固まっていないこの時期に是非とも骨盤をきちんとした位置に治しておきたいですね。
【産後に骨盤はどのように変化するの?】
妊娠中は赤ちゃんで大きく膨らんでいた子宮は出産後、収縮を繰り返して次第に元の大きさに戻っていきます。
赤ちゃんに授乳する度に、子宮の収縮が進むとも言われています。
子宮が小さく元の大きさに戻れば、他の臓器も圧迫されずに次第に元の位置に戻ります。
妊娠中はどうしても内臓が子宮に押されて下に下がり気味になっているので出産後にようやく元の位置に戻ってきます。
同様に、骨盤もまた、左右が交互に少しずつ縮んで3~4カ月かけて元の状態に戻ろうとします。
しかし、同様に伸びた恥骨結合部なども元にもどらないと歪みが生じてしまうので正しい状態に安定するよう注意が必要です。
産後に恥骨痛が出ているようなら恥骨結合部に不具合が出ている証拠なのでまず恥骨痛から治していきましょう。
恥骨結合部が治れば恥骨痛もなくなり、骨盤の引き締めを考えればよくなります。
骨盤の引き締めには、骨盤ベルトが有効で、妊娠中から産後まで通して使えるものと、産後に購入するタイプのものが出ていますので、用途やタイミングに合わせて使用すると良いでしょう。
わかば接骨院でも産後の女性のための骨盤矯正に関する相談・施術に対応しております。