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産後の骨盤矯正を行なうタイミング
投稿日:2017.09.17
【産後の骨盤は動きやすい?】
妊娠後期から出産までの間、お腹の赤ちゃんを支えるためにお母さんの骨盤は開きっぱなしの状態が続きます。
骨盤が開く、とはどういう状態でしょうか。
骨が開く??とあまりピンとこない人も、骨盤の仕組みを詳しく知ると納得できるかもしれません。
そもそも、骨盤とは1つのかたまりではなく、仙骨、尾骨、寛骨からなる骨の集合体です。
骨盤の一部である寛骨は腸骨、坐骨、恥骨の3つの骨で成り立っており、仙骨と尾骨の左右に1つずつあるので、すべて合わせると骨盤は8つのパーツから構成されている、と言えます。
骨盤は身体にとって重要な役割をいくつも持っていますが、女性が意識するのはやはり妊娠中、出産時が多いでしょう。
骨盤の下部分は、赤ちゃんがお腹から出てくるとき、通りやすいように「リラキシン」という女性ホルモンの作用によってゆるみます。
出産のために大きく開いた骨盤は、産後「リラキシン」の分泌が終わると数ヶ月をかけてもとの形に戻っていきます。
もとに戻るまでの期間は骨盤を支えている靭帯がゆるんでいるので、通常と比べて非常に動きやすい状態にあります。
【産後、骨盤がもとに戻らないとどうなる?】
産後も骨盤がもとに戻らず、開いた状態だとどうなるのでしょうか。
骨盤まわりの筋力が低下していることもあり、子宮や卵巣などを支えている骨盤隔膜が垂れ下がってしまいます。
それによって骨盤内の血流が圧迫されると、脂肪燃焼が悪くなって下半身太りにつながります。
また、冷え症や不妊など婦人科系のトラブルが出やすくなります。
ほかにも、肩こりや腰痛、むくみがでる、など身体のあちこちに悪影響が出てしまうのです。
【骨盤矯正を行なうタイミング】
産後の骨盤矯正を行なうとき、その開始時期を見極めることが重要です。
まず、絶対に避けるべきなのは出産直後です。
「産褥期」とも呼ばれ、出産によってダメージを受けた身体を回復させるためにとても大切な期間です。
この時期に無理をしてしまうと、回復に時間がかかるばかりか、更年期にまで影響を及ぼす場合があるので、十分に気をつけなければなりません。
とにかく安静にすることを念頭において、よほどのことがない限り外出も控えましょう。
赤ちゃんのお世話以外は極力横になることに努めてください。
一方、骨盤矯正に最適なタイミングは産後2ヶ月頃です。
遅くとも、産後6ヶ月くらいまでには始めるのが良いでしょう。
なぜなら、骨盤が動きやすい状態にあるため、正しい位置に戻しやすいからです。
この時期に骨盤をしっかり引き締めることで、妊娠前のきれいなスタイルを取り戻すことができます。
これ以降に矯正を行なおうとしても、すでに骨盤がゆがんだ状態で固定されているので、矯正するには長い時間を費やさなければなりません。
このことから、体調などをふまえた上で、適切なタイミングを逃さないようにしましょう。
【骨盤矯正を行うメリット】
ゆがんだ骨盤がさまざまな悪影響を与えてしまうことがわかりました。
それでは、骨盤矯正がもたらすメリットはどのようなことがあるでしょうか?
具体的にあげていきます。
○体質
骨盤矯正を行なって骨盤をしっかり締めることで、子宮や卵巣、腸などの内臓が正常な位置に戻り、各々の役割をきちんと果たせるようになります。
それによって、リンパや血液の流れにも改善が見られるので、基礎代謝が上がり痩せやすい身体へと変化します。
○体型
産後の代表的な悩みである体型についても効果を発揮します。
骨盤がゆがんでいると、背骨も同様にゆがんでしまい、猫背のような悪い姿勢になります。
猫背はバストの位置を下げる要因であるほか、前かがみの姿勢でいると下腹がポッコリと出てしまい、ウエストのくびれがなくなります。
また、骨盤が横に広がったままだと、四角くて下に垂れたお尻になってしまいます。
このように、身体のラインが崩れてしまうので、理想とはほど遠い、いわゆる「おばさん体型」になってしまうのです。
矯正を受けて、骨盤を正しい位置に戻すことによって、骨盤のゆがみに起因する複数の悩みを一気に解消できるかもしれません。
○精神
さまざまな不調が改善されて、重くだるかった身体がウソみたいに軽く感じるでしょう。
さらに、念願だった妊娠前のスタイルに戻れることはお母さんにとって大きな喜びとなります。
身体の健康と美しさを保つことは、結果として心の安定につながって精神面にもプラスに働くのです。
慣れない育児とホルモンバランスの乱れから、近年問題になっている産後うつに陥る人もいますが、これを未然に防ぐ効果も期待できます。
良いことづくしの骨盤矯正。
自分自身で行なう方法もありますが、プロの施術はきちんとした手順に従って行なうので確実であり、安心です。
身体的、精神的に不調を抱えていて現状を変えたい、と悩んでいる人は一度相談してみてはいかがですか?