産後コラム
産後に尾低骨の痛みが起こる理由
投稿日:2017.07.03
【尾低骨の役割とは?】
尾低骨とは、脊柱の末端にある骨のことで、人間がサルだった時にしっぽが付いていた名残の骨とされています。
人間に進化する前は、この骨から先にしっぽが付いていたという事ですね。
あまり知られていませんが、尾低骨は「尾骨」「尾りょう骨」とも言い、骨盤の一部の骨なのです。
尾低骨には、骨盤を構成する筋肉のひとつである骨盤底筋の筋肉の一部がくっついています。
骨盤の下の方にある骨盤底筋は、腸や子宮などの内臓を支える筋肉です。
何らかの理由で尾骨の位置がずれたり、骨盤が歪むと、骨盤底筋も緩みやすくなるといった問題が起こります。
また、尾低骨は立ったり歩いたりする際に体のバランスを取る役割も果たしています。
加えて尾低骨は、尻餅をついたときに一番に衝撃を受ける骨でもあり、骨折する頻度が高い場所です。
普段あまり注目することのない骨ですが、人間の体を構成するうえで重要な骨でもあります。
【産後に尾低骨が痛くなるのはなぜ?】
産後の女性が、尾低骨周辺の痛みや違和感を訴えることがあります。
なぜ多くの女性が出産後に尾低骨が痛むのでしょうか?
出産後に尾低骨が痛むのは、以下のような理由があります。
〇妊娠・出産に伴う骨盤の歪み
女性の体は、妊娠するとリラキシンというホルモンを分泌して、出産に備えた体作りを始めます。
赤ちゃんを産むために、骨盤周辺の関節・靭帯を緩めて骨盤を開いていくのです。
そして、出産の時に骨盤が最大限まで開くことで、赤ちゃんが産道を通って外に出てくることができます。
緩んだ骨盤はとても歪みやすいため、妊娠中や出産後に骨盤が歪む人も少なくありません。
骨盤が歪むと、その一部である尾低骨も当然ズレていきます。
骨盤が歪み、尾低骨がズレたまま放置しておくと、そこにくっついている筋肉や靭帯が引っ張られたり、過剰に負荷がかかって痛みが発生するのです。
〇座っている時間が長い
産後は、授乳をする時間もあり、身体も疲れているので座っている時間が多くなります。
座っている間は、尾低骨が圧迫されているので長時間座りっぱなしの状態が何日も続くと、徐々に尾低骨が痛み始めます。
尾低骨は、変形や骨折をしやすい骨でもあるので、負荷をかけすぎていると知らないうちに骨折している可能性もあります。
〇筋肉の疲れ・コリ
尾骨周辺には、骨盤底筋群の筋肉が取り巻いています。
同じ姿勢を続ける・重い物を持つ・立ち仕事をしているといった生活をしていると、尾低骨周辺の血行が悪くなり、筋肉がこります。
筋肉のコリは、徐々に蓄積して痛みや違和感として症状が現れてきます。
【尾低骨の痛み対策でできることは?】
産後に尾低骨が痛みだしたら、以下のような対策法を試してみましょう。
①ドーナツ型クッション
座る時にお尻が地面に直接着くと、尾低骨に負荷がかかりますよね。
真ん中に穴が開いたドーナツ型クッションを使うことで、尾低骨への負荷を軽減することができます。
②骨盤の歪みを治す
産後の尾低骨の痛みの多くが、骨盤の歪みから発生しています。
骨盤の歪みを矯正して、尾低骨の痛みから解放されたという人もたくさんいます。
骨盤の歪みを矯正する方法として、
・骨盤ベルトを使う
・骨盤矯正ストレッチを行う
・整体や接骨院で骨盤矯正の施術を受ける
・骨盤矯正グッズを使う
などが挙げられます。
骨盤矯正をして、歪みを安定させれば症状が改善する可能性は高いです。
自分に合った方法、医療機関を選択して骨盤の歪みを矯正していきましょう。
〇冷やす
尾低骨付近が炎症を起こして、痛みがある時は患部を冷やすのも効果的です。
ジンジン、ズキズキという激しい痛みの際は、患部を冷やして炎症を落ち着かせましょう。
〇お尻の筋肉を鍛える
骨盤が歪み、骨盤底筋が弱くなることで尾低骨への負担が大きくなり、痛みが現れることがあります。
骨盤底筋だけで内臓を支えているから、過剰な負荷が尾低骨にかかるようになるのです。
お尻の筋肉を鍛えれば、骨盤底筋にかかっていた負荷をお尻でも支えることができますし、骨盤の歪みに伴う姿勢の崩れも改善します。
〇座り方を変える
長時間の座りっぱなしは尾低骨を圧迫し、痛みの原因となりますが、座り方が悪いとより痛みが強く出ます。
特に妊娠中は、お腹が大きくなるのでそれをかばうために前傾したような姿勢になります。
尾低骨に負担をかけない座り方のポイントは、「骨盤を立てて座ること」です。
背筋を伸ばして、椅子の背もたれにしっかりと尾低骨から背骨をくっつけるように意識しましょう。
【強い痛みがあれば病院へ】
尾低骨は、傷つきやすい骨なので本人が「大丈夫」と思っていても、骨の損傷や変形が発生していることがあります。
出産のダメージが大きく、骨盤骨折が起きている可能性も否定できません。
我慢できないほどの強い痛みを感じる、痛みが何日も続く場合は我慢せず、専門の医療機関を受診してください。
痛みを放置すると後々もっと痛みが激しくなり、治療にも苦痛を伴うことになります。
わかば接骨院でも産後の女性のための骨盤矯正に関する相談・施術に対応しております。
産後に骨盤矯正が効果的な理由
投稿日:2017.07.01
【なぜ産後は骨盤矯正が効果的なのか?】
赤ちゃんを産むときに女性は、産道を作るために、骨盤が大きく開きます。
出産後の骨盤は、非常に靭帯が緩んだ状態になり、産後に数ヶ月間かけて骨盤は少しずつ元の状態に戻ろうとします。
しかし、骨盤は正常な位置に戻ろうとするも、妊娠中の運動不足により筋肉が衰えてしまったりするので、正常な位置に戻りづらくなると言われています。
とは言え、妊娠中の無理な運動は難産になる場合もあるので、骨盤を気にしすぎて過度な運動をしてしまったり、ストレスを溜め込んだりして負担をかけてしまうと逆効果になってしまいます。
また、妊娠中から産後の緩んだ骨盤は、足組み、猫背、あぐら、横座りなどは、更に骨盤を歪めてしまいます。
これらを自身で気を付けていても、日常生活の中では身体を動かすと同時にちょっとした刺激で骨盤への負担が大きくなってしまう可能性がありますので、日々の緊張感とストレスでも簡単に歪んでしまいます。
そういった不安や、不調を解消するために、「骨盤矯正」が効果的と言えます。
【骨盤の歪みが原因で起こる症状】
産後に骨盤の歪みを放置してしまうと、あらゆる問題を引き起こしてしまう可能性があります。
骨盤が正しい位置に戻らないと、身体のラインが崩れてしまい骨盤周りの筋肉が弱くなってしまいます。
さらに運動不足の産後は筋力も低下しているので、脂肪の燃焼もうまくいかなくなり、骨盤が開いたままだと、以前着ていた服も入らなくなってしまう人も少なくはないでしょう。
この他にも、産後の歪みで内臓が垂れ下がったり、腰痛、恥骨痛、尿漏れ、股関節通、尾底骨の痛み、骨盤と股関節の不安定感など、様々な問題に悩まされてしまいます。
身体の辛さに伴い、ストレスを抱えてしまうことも多く、精神的な心の病気を引き起こしてしまうこともあります。
また、骨盤が開いたまま放置しておくと、健康状態も悪くなってしまい、不妊、もしくは次の出産の影響にもなるので、早産や流産のリスクを高めてしまいます。
これらの症状やトラブルは、病院で検査をしても原因を突き止めることは難しく、根本的な治療ができないケースがほとんどです。
【骨盤周りの主な筋力とは?】
骨盤周りで挙げられる筋肉とは、大腰筋(腸腰筋)と内転筋と言われています。
●腸腰筋とは
大腰筋、小腰筋、腸骨筋を合わせた筋肉群の総称です。
これらは、足を上げると同時に働く筋肉として知られています。
主に腰の反り方、骨盤の傾き方に影響を与え、正しい姿勢を保つために必要な筋肉なので、この筋肉が弱まると、姿勢が乱れ、猫背になったり、お腹がして、骨盤も歪みやすくなります。
●内転筋とは
太ももの内側にある筋肉のことを指します。
内転筋は、骨盤から太ももの骨への筋肉となり、足を閉じるためにある筋肉です。
そして、内側から膝を支える筋肉でもあり、内転筋が弱くなってしまうことでO脚になってしまい、股関節が開いてしまうため、その原因で骨盤の歪みを引き起こします。
ただ、他にも骨盤の歪みに関係する必要な筋肉はまだまだあります。
骨盤に必要な周りの筋力も弱めてしまうので、放置することは様々な疾患を引き起こします。
【骨盤矯正後の効果とは?】
歪んだ骨盤の位置を正しく戻すことで、筋肉をちゃんと使えることができるので、身体も動かしやすくなります。
そうしますと、血行もよくなり筋肉も正常についてくることで基礎代謝が上昇し、脂肪の燃焼への効果も期待されます。
基礎代謝を上げることで、ダイエット効果だけではなく、肩こり、腰痛、むくみ、冷え性の解消にも繋がります。
また、妊娠中に悪くなった姿勢も、骨盤矯正をすることで姿勢も良くなる人や、中には妊娠線も薄くなったという人もいます。
そして、崩れていた姿勢が良くなることで、バランスも整い体形の見栄えもよくなります。
骨盤の歪みで起こる様々な症状も防ぐことができるので、産後の骨盤はしっかりとケアしましょう。
【どのタイミングで骨盤矯正をすればベストか?】
産後の骨盤矯正をするタイミングは、産後1ヶ月ごろからの施術をお勧めします。
産後1ヶ月以内は安静の期間となり、人によって様々ですが、無理に産後から早めに骨盤矯正をしてしまうと、体調を悪化させてしまう可能性があるので、ゆっくりと身体調に合わせながら受けましょう。
ベストな施術のタイミングは1~3ヶ月で、矯正可能な期間は産後3ヶ月~1年となりますが、検査をして可能であれば産後1年を過ぎても施術を行うことは可能です。
ただ、産後の体重の増加を解消するためには出産してから6ヵ月間が重要と言われています。
また帝王切開、会陰切開をされた方はお医者さんに許可をもらったり、しっかりと検診して問題なければ施術をしましょう。
わかば接骨院でも産後の女性のための骨盤矯正に関する相談・施術に対応しております。
産後に起きる恥骨痛トラブル
投稿日:2017.06.29
【産後に感じる恥骨痛】
人生の一大イベントである出産。
我が子誕生の喜びと無事に終えた安堵感で、何とも言えない感情に満ち溢れています。
そんな気持ちとは裏腹に、身体はあちこち痛くてボロボロ、疲労困憊しています。
出産直後は、満身創痍の状態で全身の疲労を回復することに全神経が注がれます。
しかし、2週間ほど経ったころ、股のあたりに痛みを感じることがあります。
それが恥骨痛です。
恥骨痛には個人差があり、生理痛のようなチクチクした軽い痛みから、寝ていても目が覚めてしまうようなひどい痛みを感じる人までさまざまです。
歩けないほどの激痛に見舞われる人の割合は、30人に1人くらいとも言われています。
【恥骨痛とは?】
そもそも恥骨痛とはどんな症状なのでしょうか?
恥骨痛は股のあたりにある恥骨に感じる痛みの事です。
恥骨がどの場所にあるのか正確に知っていますか?
骨盤=1つの骨である、と漠然と思っている人がいますが、実際は大きく分けて8個の骨が組み合わさり成り立っています。
骨盤の中央に仙骨と尾骨があり、その左右にそれぞれ寛骨が位置しています。
その寛骨を構成しているのが、腸骨、恥骨、坐骨です。
恥骨は左右の腸骨を前面でつないでおり、股の間より少し上にあります。
恥骨痛とは恥骨そのものが痛むわけではなく、恥骨が合わさる中心部分(恥骨結合部)に痛みを感じます。
日常生活において、骨盤の一部である恥骨を痛めることはあまりありません。
それでは、なぜ恥骨痛が起きるのでしょうか?
【産後に恥骨痛が起こる原因】
はじめに、出産と恥骨の関係について説明します。
恥骨には大切な役割があります。
胎児がお腹の中で十分な大きさに育つまで体内から出てきてしまわないよう、下半身をしっかりと締めているのです。
ところが、出産準備のためには、骨盤をゆるませる必要があります。
出産時、赤ちゃんが狭い産道をスムーズに通れるようにするためで、妊娠後期になると子宮や卵巣から女性ホルモンの1つである「リラキシン」が積極的に分泌されます。
「リラキシン」には骨盤や靭帯をゆるませる作用があります。
そして、出産予定日が近づくと、赤ちゃんがだんだんと下にさがっていき、骨盤の中に赤ちゃんの頭が入った状態で固定されます。
ゆるんだ骨盤に赤ちゃんの重みで負荷がかかり、また、赤ちゃんの頭が徐々に恥骨を押し広げていくことにより、下腹部に鈍痛を感じることがあります。
これが産前の恥骨痛の理由で、臨月に入るとさらにひどくなる場合もあります。
出産を終えてやがて落ちつくだろうと思ってつらい痛みをやり過ごしていても、産後もなかなか治まらない人が多くいます。
産後も恥骨痛が続くのはなぜなのでしょうか?
出産時、赤ちゃんが産道を通る際に骨盤が開いて、恥骨結合部が伸びたり、ねじれたりします。
これによって、恥骨結合部がダメージを受け、産後の恥骨痛へとつながります。
寝た状態から起き上がろうとするとき、寝返りを打つときなど、体勢を変えようとするだけでズキッと痛みが走ります。
ただでさえ、2~3時間おきの睡眠が続いて疲れきっているのに、少しの動作でも痛みを感じてしまうと気分が落ち込んでしまいます。
産後の恥骨痛はいつまで続くのでしょうか?
一般的には、骨盤がもとに戻る1ヶ月をめどに治まるとされています。
しかし、個人差が大きく、産褥期間中に治まる人がいる一方で、半年以上にわたって痛みに悩まされる人もいます。
症状がひどいときは「リラキシン」によって広がりすぎた恥骨が離れてしまう「恥骨結合解離」になる場合があります。
最近、この症状を訴える人が急増しており、主に下半身に症状があらわれ激痛により歩けなくなることもあります。
「恥骨結合部解離」になってしまっても、これといった治療法はなく、自宅安静しているしかありません。
完治するまで長い期間を要します。
【恥骨痛を改善する方法】
つらい恥骨痛を改善するにはどうしたらよいのでしょうか?
第一に、産褥期を大事に過ごす、ということがあげられます。
産褥期とは、医学的に産後6週間から8週間のまでの時期を指しています。
出産でダメージを受けた身体の回復させるためにとても大切な期間です。
昔から「産後の肥立ち」という言葉があるように、この時期をどのように過ごすか、によって今後の経過が大きく変わるのです。
まずは、赤ちゃんのお世話をする以外は極力安静にして、絶対に無理はしない、ということです。
しかしながら、2人目、3人目の出産ともなると、上に子供がいて安静にしていることが難しく、どうしても無理せざるをえません。
骨盤体操やストレッチなど恥骨痛を緩和させる方法はありますが、時間的に余裕がなくついつい後回しになってしまいがちです。
そんな人には骨盤矯正がおすすめです。
恥骨痛は、広がったままの恥骨結合部を締めることで痛みがひいていきます。
ただし、単純に締めればいいと言うわけではなく、骨盤のゆがみをとることが重要なのです。
正しいやり方がわからなかったり、自力でゆがみを治すには限界がありますが、骨盤矯正を受ければ、ゆがんでしまった骨盤を正常な位置に戻してから骨盤を締めてくれるので、恥骨痛を改善するには非常に効果的と言えます。
わかば接骨院では産後の恥骨痛に関するトラブルのご相談も対応しております。
骨盤矯正で産後のトラブルを解消
投稿日:2017.06.27
【ホルモンバランスと骨盤】
妊娠中も予期せぬトラブルの連続で、初期から臨月まで何の問題もなかった・・・という妊婦さんの方が少ないのではないでしょうか。
自分の命よりも大切に思える小さな命を育む重大な責任の中で、体調面では刻々と変わっていく変化に、なかなかついて行けずに悩まれたことと思います。
出産という大仕事を終え、一休みする間もなく赤ちゃんのお世話に突入する忙しい日々の中で、妊娠中には無かったトラブルに見舞われることもあります。
そんな時、どこに相談すれば良いのかわからないと不安になられていることはありませんか?
産後のトラブルは主に大きく分けて、ホルモンバランスの急激な変化に起因するものと、骨盤の歪みによって引き起こされるトラブルの2つに分かれます。
産前から産後の急激なホルモンバランスの変化は、必ず訪れるものであり避けて通れないものです。
だからこそ、様々なトラブルを一人で抱え込まず、時間の経過とともに緩和されていくのをゆったりした気持ちで受け流していくことも大切です。
しかし骨盤の歪みが原因で起こるトラブルの多くは、自然に改善されていくことが難しく、専門家による施術を必要とする時もあります。
まずは、今悩まれているトラブルはどこに原因があるのか、解明するところから始めてみましょう。
【ホルモンバランスの変化によるトラブル】
・抜け毛
産後半年から1年ほどで、急にバサバサと髪の毛が抜け落ちることがあります。
抜け始めるタイミングはそれぞれのお母さんによっても違いがあり、抜ける場所についても、おでこの生え際ばかり抜ける方もいれば、全体的に抜ける方もいらっしゃいます。
ほとんどの場合その後きちんと生えてくるので、不安にならずに新しい髪の毛が伸びるのを気長に待ちましょう。
伸びていく途中で、髪型に逆らって不思議な場所に短い髪の毛がツンツンと目立つようになるので、産後の髪型はお母さんたちの共通の悩みとなっていることが多いようです。
・片頭痛
産後すぐに頭痛が始まることもあります。
出産の時に酸素不足または過呼吸気味になり、脳への酸素が足りないもしくは過度であることから頭痛が起こるためです。
この種類の頭痛は呼吸を整えて安静にしているとおさまりますので、赤ちゃんと同室になるまで睡眠を取りながらゆったりと過ごして体力の温存に努めます。
その後も頭痛が続く場合は、ホルモンバランスの変化によるものと考えられます。
生理の時にも片頭痛があるという方は、事前に産科の先生に相談しておき、授乳中でも飲める鎮痛薬などを活用しながら我慢し過ぎないようにしましょう。
・産後うつ
ほとんどのお母さん方が通る道だと言われているのが産後のうつ病です。
これは精神的なものより、自分ではどうすることもできないホルモンの作用に左右されてしまうものなので、無理をせずできることを少しずつ片づけていく意識が大切です。
特に、病院から自宅に戻ってやるべきことの多さに辟易するのは当然のことです。
全てを完璧にする必要はないということを周囲の方にも理解してもらいながら、妊娠期間と同じだけの時間を回復に充てるつもりで家事と育児の両立を楽しみましょう。
【骨盤の歪みによるトラブル】
・月経困難症
骨盤が歪むと、骨盤内の血流が悪化し、子宮や卵巣に十分な血液が循環しなくなり月経困難症を発症することがあります。
産後の生理が再開するのは授乳をしなくなってからと言われていますが、産後1ヵ月で再開する方もいらっしゃるので、千差万別です。
しかし多くの方に共通して起こるトラブルとしては、月経困難症に見られる生理や排卵に関わる変化です。
妊娠前より産後に生理痛が重たくなったり排卵痛に激痛を感じるようになったり、症状の現れ方は子宮と卵巣に密接に関わることがほとんどのようです。
これらのトラブルは骨盤の歪みを解消することで、骨盤内の血行を改善し症状の軽減に繋がります。
・下半身太り
産後、体重は戻っても体型は戻りにくいと言われている理由の一つに、骨盤が開いたままになっているということが考えられます。
骨盤が開いた状態だと、がに股になり外側に脂肪がつきやすくなるので、下半身がドッシリとした印象になりがちです。
外側には筋肉がつきにくいために、一度ついてしまった脂肪を燃焼させるのは難しくなります。
しかし、地道に骨盤を正しい位置に戻しながら定着させることで、筋肉も本来の機能を発揮しやすくなり、太りにくい体質を手に入れることも可能になります。
【骨盤矯正でトラブル解消】
産後のトラブルにはホルモンバランスの変化と骨盤の緩みや歪みが関係しています。
ホルモンバランスによるトラブルが、時間の経過とともに改善されていかない時は、産婦人科でホルモン療法を取り入れることも視野に入れておきましょう。
最近では超低用量ピルなども登場し、昔よりもホルモンを安定させることにマイナスのイメージがなくなってきました。
同時に、妊娠・出産により大きく変わった骨盤の歪みを見直すことで、全身の美容や健康の向上を目指すことができます。
産後の骨盤が柔らかいうちに、ケアしてみるのはいかがでしょうか。
わかば接骨院では、産後のお悩みに応じた骨盤矯正の施術を行っております。
骨盤の歪みを産後にチェック
投稿日:2017.06.25
【骨盤の歪みと自覚症状】
骨盤が歪んでいると一言で言ってもその状態は様々で、単純に開いている状態から、捻じれが生じている状態までかなりの個人差があります。
また日によっても骨盤の状態は違うと言われており、目に見えない部分だけに自分で把握するのは難しいところです。
妊娠中から骨盤の調整を行う場合もありますが、多くの場合は産後に行うのが効果的です。
それは産後が一番柔らかくなっているからであり、妊娠前より良い状態にするチャンスでもあるからです。
骨盤矯正を行うことなく産後よりスリムになったという方もいらっしゃいますが、産後の骨盤矯正は体質を大改革するのには絶好のタイミングと言えます。
骨盤が歪んでいるのではないかと思い当たるタイミングは人それぞれですが、自覚症状として現れやすいのは足や腰の不調です。
・腰に力が入らない、または力が抜けていく感じがする
・腰がだるい、または慢性的に痛い
・尾骶骨やその周辺が痛む
・妊娠中より恥骨痛が激しくなってきた
・寝ている時に足がつりやすい
・むずむず足症候群になる
その他にも、不調が出てくる前に気づきやすいのは、
・座った時に両膝の位置がズレている
・足を組んで座る方が落ち着く
・ウエストのくびれの位置が左右で違う
・お尻が垂れてきた
このような目に見えるところでも骨盤の歪みや緩みをチェックすることができます。
【骨盤矯正の流れ】
初回の問診と現在の体の状態の把握を含めて、初診時に今後の調整の方向付けをしていきます。
産後数ヵ月と産後数年の違いは大きく、その間に一度も調整を行っていない場合は治療が長引くことも考慮に入れておくと良いでしょう。
骨盤矯正は、1回の施術で効果がはっきりと現れるものではありません。
1回目の施術で実感できるのは、足の付け根の骨が少し閉じたり姿勢が良くなったりする程度の変化であり、継続して通院・治療することが必要になります。
軽度の恥骨痛や腰痛は1回の施術でもその効果を実感していただくこともできますが、逆にそのために通院を途中でやめてしまう残念なケースもあります。
骨盤矯正を続けていくにあたって、気をつけていただきたいのは、調整した骨盤がまた歪んでしまわないように良い習慣をつけることです。
【骨盤が歪みやすい習慣】
・ハイヒールの靴を履く
産後に赤ちゃんを抱えてハイヒールを履く方はまずいらっしゃらないかと思いますが、仕事に早く復帰されるなどやむを得ずヒールの高い靴を履かざるを得ないこともあるかもしれません。
そのような場合も産後半年ほどはなるべくヒールの低いパンプスを履いておく方が、骨盤への負担は軽減されます。
ヒールの高い靴はつま先が前のめりになり、産後の体力が万全ではない時期に足元が不安定になる危険性があるだけではなく、股関節と骨盤を繋いでいる靭帯にも負担をかけることになり、恥骨痛などの痛みを助長する可能性があります。
どうしてもきちんとしたパンプスを履かなければならない時はヒールが3~5㎝程度のものにしておくか、足の甲にストラップが付いているタイプを選びましょう。
重心がつま先に流れる負荷を軽減させ、産後の骨盤に無理をさせないことに繋がります。
・足が固定されないゴムサンダルや突っ掛けを履く
赤ちゃんと外出をするにも手が離せないので、着脱が楽な履物を履く機会が増えていませんか?
大きめのゴムサンダルや突っ掛けだと着脱は楽ですが、その分靴の中で足が滑り、脱げないようにするために足を引きずって歩いたり指先に引っ掛けて歩いたりする癖がつきやすくなります。
産後は特に運動不足になっており、骨盤や股関節の周りが固まりやすい傾向にあります。
その状態で足を引きずると、股関節が本来の役割ではない使われ方をするので、股関節痛になることもあります。
・片側ばかりで腕枕や肘枕をする
この場合の腕枕や肘枕は、自分の腕もしくは肘を自分の頭の下の支えにすることを指します。
腕枕や肘枕は体が真っすぐな状態に不自然なカーブをもたらし、背骨と骨盤に歪みが生じることで、腰痛や肩こりの原因となります。
横向きの姿勢で寝転がる時は、首に硬めのクッションを使い、直立している時の姿勢と同じ状態を作るのがコツです。
クッションが高く首が持ち上がり過ぎてもクッションが低く首が落ち込んでも、骨格の歪みの原因になります。
【産後の骨盤矯正】
一度歪んで定着してしまった骨盤は、自力ではなかなか整えることはできません。
しかし、長期的に矯正をしながら日常生活の中で骨盤に良い習慣に気をつけることで、骨盤を整えて定着させることは十分可能です。
骨盤のトラブルは全身のトラブルに繋がっていきます。
既にお悩みのある方も、まずはお気軽にお問合せくださいね。
わかば接骨院でも産後の女性のための骨盤矯正に関する相談・施術に対応しております。
股関節が産後痛く感じたら要注意
投稿日:2017.06.23
【妊娠中に股関節が痛むのは?】
妊娠後期になると、リラキシンという伝達物質が作り出されるようになり、骨盤の周りを支えている筋肉が緩むようになります。
これは出産に備えて赤ちゃんが産道を通りやすくなるように体が準備をしている合図であり、お母さんの体は自然に変化していくのです。
骨盤の周りの筋肉が緩むということは、その周りの骨や筋肉も不安定になり、腰痛や股関節の痛みを感じるようになるのはこのためです。
妊娠中は腹圧の関係で、筋肉トレーニングを強化するわけにもいかず、弱っている筋肉の各所に通常以上の負荷がかかりやすい状態となっています。
これらのことから妊娠中の様々な部分の体の痛みは、出産へ向けての準備となり、横になるなど休みながら上手に付き合っていくことしかできません。
妊娠中に痛み止めを服用するのは本当にやむを得ない場合のみであり、湿布薬などの貼り薬も子宮を収縮させる影響があるために、妊娠中の使用は望ましくないと言われています。
立ち上がることもできない、寝返りをするたびに起きてしまうなど、日常生活に支障を来すほどの痛みにまで進行してしまった時は、妊娠中でも骨盤やその周りを調整することがあります。
妊娠後期には骨盤が大変不安定な状態になることで、股関節がダイレクトにその影響を受けることがおわかりいただけたかと思います。
【産後の股関節】
では、赤ちゃんが産道を通った後、骨盤はどのような状態になっているのでしょうか。
骨盤は半年ほどかかりながらゆっくり固まっていきます。
骨そのものが固まるという意味ではなく、リラキシンの作用により緩んでいた骨盤の周りの筋や筋肉が徐々に強さを取り戻すイメージです。
緩んでいたものがもとのように締まっていくわけですから、本来であれば週産後数ヵ月で股関節の痛みが解消されるのが自然なように思われます。
ところが、股関節の痛みが解消されるどころか悪化するということもまた起こります。
それは骨盤が定着する過程で、歪んだまま固まってしまったり、周りの筋や筋肉の伸縮が元に戻らなかったりした時に起こるトラブルです。
お産に時間がかかった、お母さんの産道に対して赤ちゃんが大きかった、多児出産だった、など様々なケースが考えられます。
この場合は、骨盤を自然に固定する力がまだ回復していないことを意味しているので、骨盤矯正により正しい位置に戻してあげることが大切です。
何度も調整を繰り返していく中で、緩んでいた筋や筋肉も強さを取り戻し、骨盤を正しい位置で支えるように変化していきます。
この過程を途中でやめてしまうと、骨盤は日頃の癖の影響を受けやすい骨なので、股関節の痛みや腰痛が再発することにもなり兼ねません。
また骨盤ベルトを間違った位置で使用してから骨盤が歪んで固まってしまったという例も多く耳にします。
産後の骨盤ベルトは、ただ締めれば良いというものではなく、あくまでもグラグラしないように支えるために使用しなければなりません。
特に、必要以上にキツく締め付けて使用すると、骨盤の周りの血流が圧迫され頭痛や冷え性などの原因になることもあります。
骨盤ベルトでは鬱血したような苦しさを感じる方も多いので、妊娠中の腹帯を優しく腹巻き程度に巻いておくだけでも骨盤支えになります。
妊娠中は仕方ないと思っていた関節痛がもし悪化するような場合、上記のように骨盤やその周りの筋や筋肉がもとの伸縮性を取り戻していない可能性があります。
そのような時には、骨盤矯正の治療を続けながら骨と筋肉と正しい位置に定着させる期間を設けるようにすることが、痛みの解消への近道となることでしょう。
【産後の骨盤矯正】
産後に歪みやすい骨格の一つでよく知られているのは骨盤です。
しかし単純に歪むといっても、その歪み方や歪むに至った経緯は様々です。
そして場合によっては、骨盤の影響から妊娠中より産後に多くのトラブルを抱えることもあります。
骨盤を正しい位置に整えて本来の体を支える働きができるように治療していくことで、股関節の痛みをはじめとするストレスを軽減させることにも繋がります。
骨盤や筋肉、靭帯が元に戻らずに緩んだままにしておくと、体型も緩みやすくなり、基礎代謝も下がってしまいます。
これらの位置を正しい場所に整えることで、基礎代謝も上がり、特別なトレーニングをしなくても効率よく筋肉を使うことができるようになり、自然に体が締まってきます。
出産後の健診で経過が問題ないと診断され、外出が可能になったら、まずは骨盤の状態からメンテナンスをしてみるのはいかがでしょうか。
妊娠中から我慢していた体の痛みが、産後に悪化する場合ほとんどの原因が骨盤とその周りにあるということがわかってきました。
体に痛みを抱えながら、家事や育児に勤しむのは大変なことです。
わかば接骨院では、産後のお悩みに応じた骨盤矯正の施術を行っております。
産後太りをしやすい原因
投稿日:2017.06.21
【産後太りとは?】
「出産したら産後太りが気になる…」「産後体重が戻らない…ダイエット始めなきゃ」という話をよく聞きますよね。
「産後太り」と普通に太る事との違いは何なのでしょうか?
妊娠や出産に伴い、女性の体重は大きく変化します。
妊娠して赤ちゃんがお腹の中で成長していくにつれて、お母さんの体重も増加します。
赤ちゃんに栄養を与えるために脂肪も付きやすくなり、授乳のためにバストも大きくなります。
出産が終わると、数カ月間かけて元の体重へと戻っていきます。
体重の戻り方には個人差がありますが、だいたい出産後半年程度を目安に元の体重に戻るのが一般的です。
しかし、産後に思うように体重が減らなかったり、体重が減るスピードが遅くなったり、逆に太ってしまうこともあります。
妊娠中に増えた体重が元に戻らなかったり、産後に体形が崩れたり・体重が増えてしまうことを「産後太り」と言います。
【産後太りの理由】
産後太りが起こるのは、以下のような原因があります。
●基礎代謝が低下する
妊娠初期は、つわりの症状がひどく、安静にしていなければいけない場合も多いです。
そして、妊娠後期になるとお腹が大きくなって動くのも難しくなるので、妊娠から出産までの期間は体を動かす機会がぐっと減ります。
約10カ月間に渡ってこのような生活をしていれば、おのずと基礎代謝は低下していきますよね。
出産後もしばらくは安静にしている必要がありますし、赤ちゃんの世話もあってなかなか体を動かす時間が取れません。
体を動かさなければ動かさないほど、基礎代謝は落ちていくので、脂肪が燃焼しにくい体質になってしまいます。
すると、運動をしても体重が減らなかったり、ちょっと食べ過ぎただけで体重が増加してしまうようになります。
妊娠中に無理に体を動かすのはおススメできませんが、出産後に体調が落ち着いてきたら、産褥体操やストレッチを積極的に取り入れてみましょう。
少しずつでも体を動かす習慣が身に付けば、基礎代謝も上がり、カロリーを消費しやすい体になります。
●骨盤の歪み
妊娠すると「リラキシン」という女性ホルモンの影響で、骨盤の靭帯が緩みます。
そのおかげで赤ちゃんが産道を通ることができるのですが、靭帯が緩んだ分骨盤も変形しやすくなっています。
出産の衝撃や、妊娠中・産後の生活習慣によって骨盤が歪むことも多いです。
骨盤が歪んでいると、骨盤周辺の血流が滞り、疲労物質や老廃物が蓄積されやすくなります。
骨盤の周りに皮下脂肪も付きやすくなり、いつの間にかお腹周りやお尻・太ももに無駄な脂肪が付いた「洋ナシ体型」になっていることもあります。
●食生活の乱れ
赤ちゃんが産まれると、一日中赤ちゃんのお世話に追われて満足に食事を摂ることも難しくなります。
1日3食を食べることはおろか、食事時間も不規則になりがちです。
「食べる時間が無いなら痩せるのでは?」と思うかもしれませんが、しっかりとした食事の時間が取れないからこそ、ちょっとしたつまみ食いをしたり間食をする機会が増えてしまいます。
つまみ食いなどを繰り返していると、知らぬ間にカロリーオーバーになり、徐々に体重が増加していきます。
特に、授乳中は1日に500kcal以上を消費することになるので、お腹が空きやすいです。
また、忙しいため自分の食事にまで手をかけていられません。
手作りのごはんを作る暇も余裕も無く、コンビニ弁当やスーパーのお総菜などが増えてしまうのも産後太りを招く危険信号です。
●妊娠中の皮下脂肪増加
妊娠すると、体重が増加します。
赤ちゃん自体の重さに加えて、胎盤・羊水・血液・皮下脂肪を合わせて10kg以上体重が増加します。
出産によって赤ちゃんと胎盤・羊水は体外へ出るので、血液と皮下脂肪が残されます。
血液の増加は、母乳を赤ちゃんにあげる為に必要で、授乳期間が終わると落ち着いていきます。
残った皮下脂肪が、消費されないまま蓄積されると産後太りを引き起こす原因となります。
妊娠中に付いた皮下脂肪をそのまま放置すると、お尻や下半身を中心に贅肉が増えてオバサン体型になってしまうのです。
●睡眠不足
子育て中は、赤ちゃんの夜泣きなどで睡眠不足になってしまうお母さんも少なくありません。
睡眠が不足すると、食欲が増すホルモンが分泌されて、どんどん食欲が強くなっていきます。
一方で、食欲を抑えるホルモンは減少するので、常に「何か食べたい!」という状態になります。
最低でも1日6時間以上の睡眠は確保するように心がけることが大切です。
【産後太りの原因をまとめると】
産後太りが起こる原因を簡単にまとめると、
①基礎代謝の低下
②骨盤の歪み
③食生活の乱れ
④妊娠中の皮下脂肪増加
⑤睡眠不足
の5つが挙げられます。
産後の体重増加や体型の変化をそのまま放置すると、元の体型に戻らずダイエットしても効果が出づらくなる恐れがあります。
産後太りを防ぐためには、自分で生活習慣を見直すことも大切ですが骨盤矯正など専門家の力を借りる方法もあります。
わかば接骨院でも産後の女性のための骨盤矯正に関する相談・施術に対応しております。
産後太りは骨盤矯正で改善!
投稿日:2017.06.19
【妊娠中の体重増加の内訳】
「妊娠中に増加してしまった体重を、早く元の体重に戻したい。」
多くの産後ママの共通の思いです。
増加した体重のうち、赤ちゃん(胎児)自身の体重が3㎏、羊水や胎盤などの重さが2㎏、大きくなった子宮やママの乳腺の発達による乳房の重さの増加など、合計で7㎏は必要な増加分と考えられます。
これを考えると、妊娠で体重増加して良いのは、7~8㎏までだということがわかります。
残りはママ自身の体脂肪となります。
【妊娠中の体重管理】
実際、産科の医院でも、体重増加は7~8㎏までと教えています。
妊娠前に痩せていた人は、9㎏まで増加しても良いけれど、もともと肥満の人は3~4㎏程度の増加で良いので太らないようにと注意されるようです。
肥満により産道にも脂肪がつくため、出産が大変になるからです。
妊娠中の体重管理は難しく、初期の頃は食べてもすぐに体重増加につながらない為、ついドカ食いしてしまいます。
つわりのひどい人で初期の頃、ほとんど食べられなかったという人もいますが、つわりの軽い人は食欲があり、つい食べ過ぎてしまうようです。
妊娠後期になって食べる量をセーブして通常時と同じ位にし、そんなにたくさん食べていないのに体重増加が止まらないというママも多いです。
甘い物やカロリーの高いものは避け、薄味の和食中心の食生活にすると体重の増加をゆるやかにできます。
【産後太りの原因の特徴】
○基礎代謝が低い
産後ママは、産褥期はあまりすぐには運動もできずどうしても運動不足になりがち。
運動不足により筋肉量が減り基礎代謝が落ちているので、同じような動きをしても消費カロリーが少なく、痩せにくい状態になっています。
また皮下脂肪が冷えの原因となり、体が冷えると基礎代謝も上がらずリンパの流れや血流も滞って老廃物が溜まりやすくなり、その結果太ります。
○食生活
それから見逃せないのが、産後ママ自身の食生活。
「授乳をしているから、多少食べすぎても大丈夫!」と、つい食べ過ぎていませんか?
母乳をあげていると、ママの食事で摂取した栄養素は母乳を通して確かに赤ちゃんへと送られます。
それで授乳中の産後ママは、とてもお腹がすくのです。
赤ちゃんに栄養をあげなくちゃいけないからと、ついたくさん食べてしまったり、家にいると、つい買い置きしてあるお菓子や菓子パン等の間食をしがちです。
赤ちゃんの母乳を美味しくするためにも脂肪分の多い食事は控えて、果物や根菜類などの野菜やミネラル豊富な海藻や青い背の魚中心の食生活に切り替えましょう。
塩分の濃い食事は体が水分をつかんで離さないのでむくみの原因になります。
あっさりめの味付けの和食中心に食生活をシフトチェンジすると良いでしょう。
○妊娠中に脂肪細胞をたくさん増やしてしまった
妊娠中の体重増加で、脂肪細胞の数が増えたり脂肪細胞自体が大きくなったりして脂肪を溜め込みやすい体質に変化していることがあります。
脂肪細胞が増える機会は女性の人生では3回あると言われています。
最初は生まれてすぐの赤ちゃんの頃、次が思春期、そして次が妊娠です。
これらの機会に脂肪細胞が増え、脂肪を溜め込むのです。
○骨盤がまだ開いていて内臓が下がっている。
長い妊娠期間中、リラキシンの作用で靭帯や骨盤底筋が緩み開いていた骨盤です。
出産と同時にすぐ閉まるわけではなく、しばらくの間、靭帯や骨盤底筋の弾力が戻ってきてから徐々に閉じていきます。
それまでは出産により骨盤が開いていて歪みが生じている場合もあり、歪みがあると、血流が悪くなって老廃物が流れにくく太る原因になってしまいます。
内臓が下がっている場合も血流が悪く同じく太る原因になっています。
【ポッコリお腹と反り腰をなんとかしたい!】
骨盤が開くことで、大腰筋が伸びて内臓が下がりポッコリお腹になるのですが、妊娠中から赤ちゃんがお腹にいることで自然とお腹を支えるために背骨が強いS字カーブを描く形になって反った姿勢になります。
この腰が反った姿勢を反り腰といいます。
この反り腰の姿勢のため背筋は鍛えられて強くなりますが、出産後そのままS字カーブの姿勢を続けていると、腹筋と背筋のバランスが崩れ、腹筋が弱いことでお腹に脂肪がつきやすくなってしまいます。
こうしてなるのがポッコリお腹なのです。
【骨盤矯正でポッコリお腹がひっこむ】
出産の時、母体は赤ちゃんが産道を通りやすいように骨盤を開いて骨盤内の空間を最大限に広げますが、それは「リラキシン」というホルモンの働きによるものです。
リラキシンの分泌によって、骨盤底筋や、仙腸骨・股関節の靭帯を緩めて関節が柔らかくなります。
それで骨盤が開くのですが、骨盤が開くと内臓も下へ下がりますので、それがポッコリお腹となってしまいます。
要するに骨盤が元通りに閉まって行き、内臓も元の位置に戻れば、ポッコリお腹も解消される(ひっこむ)というわけですから、出産後、骨盤をいかに早く元に戻すかが重要になってきます。
産科でも、産後の骨盤矯正を薦めています。
骨盤矯正は、靭帯や関節の柔軟性のある産後すぐから6ヶ月以内が一番効果がでやすいとされているためです。
【骨盤が閉じれば小尻になる?】
骨盤矯正で「ポッコリお腹解消」とともに得られる効果として、「小尻」があります。
骨盤が開いていたり、歪んでいると腰周りに余分な脂肪がつきやすく、骨盤矯正で正しい位置になるとリンパや血流が改善されて余分な脂肪がつかなくなり「小尻」になるようです。
骨盤矯正は、産後太りの方の「ポッコリお腹解消」や「小尻」に効果的で、産後すぐから6ヶ月頃までが特に効果がでやすいので、産後太りの改善に始めるのがお奨めです。
わかば接骨院でも産後ママのための骨盤矯正の相談・施術に対応しております。
産後太りする人の特徴
投稿日:2017.06.17
【産後太りのメカニズム】
出産後のママの会話の中で、産後太りをなんとかしたい!という声をよく耳にします。
妊娠中は食事制限なども難しいですし、激しい運動をするわけにもいかないので、どうしても産後の体型を気にされている方は多いと思います。
そしていざ出産を終えると、怒涛の子育ての毎日が始まり、ダイエットに気を使っている時間もなかなか取れないのではないでしょうか。
今回は産後太りと骨盤の関係についてお話したいと思います。
個人差があるのですが、妊娠中はだいたい8~15キロほど体重が増加するのが平均的なようです。
赤ちゃんの体重の他に、胎盤や羊水、血液、皮下脂肪などその増えた体重のほとんどを占めています。
出産直後に減るのは赤ちゃんの体重と、胎盤・羊水を合わせた約5キロで、残りはなんと血液と皮下脂肪の重さということになるのです。
何故血液が増えるのかと言うと、お腹の中の赤ちゃんへ滞りなく栄養を届けられるように、妊娠していない時よりも30~50%も多くなるからです。
母乳が白い血液と呼ばれるように、妊娠中に増えた血液は母乳として赤ちゃんにあげる大切な栄養としての役割果たすことになります。
ここで問題になるのが皮下脂肪です。
赤ちゃんを外部からの刺激や寒さなどから守るために、妊娠中は誰でも皮下脂肪を蓄えるように体質が変化します。
ここで増えた皮下脂肪は、出産によって変化しないので、そのまま産後太りの土台となってしまっているケースがほとんどなのです。
妊娠出産を経験したお母さんなら誰しもが直面するお悩みですよね。
産後太りを後押しする要因
① 妊娠と出産により骨盤が歪む
骨盤が開かなければ赤ちゃんは出てこられないので、骨盤が緩むことは避けられません。
一度骨盤が開くと骨盤の回りの筋肉や靭帯なども一緒に伸びてしまうので、完全に元に戻るという方の方が珍しいケースだと思います。
骨盤が開いたままだったり歪んでいたりすることで、その上にある内臓が落ち込んで胃腸がきちんとした働きをお休みするようになります。
また骨盤の中の血流が滞ることで冷え性となり、温めるための皮下脂肪を蓄えるようになるのです。
② 基礎代謝が落ちている
妊娠中に悪阻に悩まされ続ける方もいらっしゃいますし、お腹が大きくなることで行動範囲も限られてきます。
体を動かしたくても動かせない生活の中で、基礎代謝は必然的に減ってしまう傾向にあります。
また産後すぐは体力を消耗していて思うように体も動きませんし、新生児のお世話はゆっくり寝ている余裕もありませんので、基礎代謝を上げるための筋肉が落ちている状態になります。
このように基礎代謝が落ちていると、いくら食事に気を使っていても代謝が追い付かなくなって太りやすくなっている可能性があります。
【産後の太りを解消するには】
① 骨盤矯正をする
骨盤の回りの筋肉は鍛えるのが難しいため、一度ついた皮下脂肪はとても落ちにくいのです。
そこで、骨盤を正しい位置に矯正し、皮下脂肪を溜め込みにくい土台を作りましょう。
骨盤矯正のスタート時期は、産後の検診で問題がないと産院で診断してもらってからが安心です。
特に産後6ヵ月までに骨盤が固まりやすいので、産後2ヵ月~6ヵ月頃にスタートするのが理想的です。
② 基礎代謝を高める
妊娠中に安静にしていた体力は、すぐには元にもどりませんし、赤ちゃんを連れて運動ができる環境もなかなかありません。
そこで入浴の許可がおりたら、まずは赤ちゃんのお世話の合間、時間が許す限り湯船に浸かるようにしましょう。
体温が上がると基礎代謝も上がり、燃焼しやすい体質へと導きます。
入浴をすることで代謝が上がるだけでなく、授乳の姿勢で凝りやすい肩や首、腰の血行も良くなり、肩こり・腰痛などにも効果を発揮します。
③ 食事に気をつける
和食の味付けを中心に、低カロリーで良質なタンパク質の摂れる食事を心がけましょう。
ダイエットの目的のために、極度の食事制限をすると体が飢餓状態になり、吸収し脂肪を溜め込みやすくなります。
体を冷やさないようにキノコ類、豆類、海藻などをふんだんに取り入れるのが理想的です。
また授乳期に過度の食事制限をしてしまうと、母乳の出にも影響します。
必要以上に制限することのないよう、気をつけましょう。
産後、多くの体調不良には骨盤の緩みや歪みが関係しています。
尿漏れや腰痛など直接的に関係するトラブルもあれば、骨盤内の血行不良による冷えなど二次的な要因のトラブルもあります。
出産を終えて授乳のサイクルも整い、ママの外出が可能になったら、まずは骨盤の状態からメンテナンスしてみるのはいかがでしょうか。
わかば接骨院では、産後のお悩みに応じた骨盤矯正の施術を行っております。
骨盤矯正をするだけでも、お尻の周りがスッキリしていくことを実感していただけますし、産後の体調不良改善にも骨盤矯正は大変有効な手段です。
産後ホルモンバランスが乱れる原因
投稿日:2017.06.15
【妊娠前・妊娠中・産後に分泌するホルモンの違い】
女性ホルモンにはさまざまな種類と働きがあります。
いつ、どんなタイミングで、どこから分泌されて、どんな働きを担っているのかを知りましょう。
妊娠前に分泌されるホルモンと妊娠中分泌されるホルモンと産後に分泌されるホルモンとがあります。
妊娠前は、排卵を促す働きのホルモン「エストロゲン」が働き、分泌液を増やして精子が子宮頚管を通過しやすくしたり、受精卵が着床しやすい子宮環境にしたり(「プロゲステロン」の働き)、妊娠の成立を促します。
このように、妊娠前や妊娠中に働くホルモンは、妊娠中には皮下脂肪を増やして丸みを帯びた女性らしい体型にしたり、胎盤の完成や維持など赤ちゃんが発育しやすい子宮環境を作るなど、母体の維持に役立っています。
そして無事、受精卵が子宮内膜に着床して妊娠すると、ますます、出産に備えてエストロゲンとプロゲステロンの分泌が増加します。
こうして10カ月間は、「エストロゲン」と「プロゲステロン」の働きで母体維持されています。
同時に、出産が近づくと出産に備えて赤ちゃんが産道を通りやすいように骨盤を開く準備を始めます。
骨盤を開くために、股関節や仙腸骨などの関節を柔らかくしたり、骨盤底筋や靭帯を緩める働きをする「リラキシン」というホルモンが働き始めます。
また、妊娠中は子宮の収縮を抑えなければならないので、「オキシトシン」というホルモンも分泌されています。
「エストロゲン」は、卵巣と胎盤で作られて分泌し、「プロゲステロン」は、コレステロールから作られ、卵巣と胎盤から合成されて分泌します。
そして無事出産が終わると、それらの代わりに「プロラクチン」というホルモンの分泌が増えます。
このホルモンは乳汁の分泌を促すホルモンで、羊水中にも含有されています。
下垂体前葉から分泌されるホルモンです。
このように女性の体は、妊娠前から妊娠中・産後まで、さまざまなホルモンの影響を受けています。
【産後ホルモンバランスが乱れるとどんな症状になる?】
産後ママは、昼も夜も赤ちゃんのお世話で大変です。
授乳のために夜中も三時間おきに起きたり、赤ちゃんが泣くと自然と目覚めたり。
産後ママは母性本能が働いているので赤ちゃんのどんな変化も見逃しません。
それで、産後ママは体調が戻ってきていないのに、睡眠不足になるので自律神経が乱れてしまいます。
そして、血流も悪くなって、顔や手足がむくんでしまいます。
また、授乳によって体は水分不足になるため、水を溜め込もうとする特徴があります。
それで産後ママは、むくみやすいのですが、むくみの他にも「プロラクチン」の分泌で母乳の乳汁分泌が促され、排卵が抑制されるので、産後8か月くらいは生理が来ません。
授乳の回数が減ったり、断乳によって産後の生理が始まるのですが、規則正しく生理が来るわけではなくプロラクチンの影響で排卵が抑えられているので生理不順になりがちです。
以上みてきたように、産後にホルモンバランスが崩れる理由としては、睡眠不足や、むくみ、授乳の影響、ストレス、食事のバランスなどが考えられます。
ホルモンバランスが崩れると、抜け毛が酷くなったり、ニキビ・湿疹などの肌荒れも起こします。
こうした状態から抜け出せないでいると、ホルモンバランスの乱れから、「うつ病」を発症してしまうこともあるので、なかなか侮れない症状です。
【ホルモンバランスを整えるには】
栄養のバランスのとれた食事をすることが一番大事です。野菜を多く摂ることと、豆腐や納豆などの大豆製品を多く摂るとホルモンバランスを整えてくれます。
大豆製品は「大豆イソフラボン」が含まれているので、女性ホルモンの一種エストロゲンと近い働きをしてくれ、ホルモンのバランスを整え易いのです。
そして、軽い運動をすることも、ホルモンバランスを整える上で有効です。
運動することで、血流を促し、手足のむくみをとってくれます。
天気の良い日は赤ちゃんをベビーカーに乗せて一緒にお散歩すると、子育て中の良い気分転換にもなるのでいいですよね。
そして何より無理しないことと、疲れをためないことです。
産後のホルモンバランスが乱れるのは当然です。
妊娠中と違うホルモンが優位となり、ママの体は劇的に変化しているからです。
出産のために緩んでいた靭帯が弾力を取り戻し、授乳とともに子宮はもとの大きさに戻るべく収縮を始めます。
開いていた骨盤が閉じようと動き出します。
赤ちゃんに授乳する度にプロラクチンというホルモンが増え、もっと乳汁を作るように脳に指令を送りますが、一方で、エストロゲンも生理再開はいつからにしようかと徐々に分泌を増やしてスタンバイし始めます。
一人の女性の体が、母体の機能を優先させるか、女性の機能を優先させるか、それを決定づけるホルモン同士が拮抗(きっこう)している状態と言えます。
そのため、ホルモンバランスが崩れた状態となります。
産後ママの誰もがなりうる症状なのです。
しかし、なんとかホルモンバランスを正常化して元気な日常生活を送りたいですよね。
わかば接骨院でも産後の女性のための、各種症状についての相談・施術に対応しております。